ゆきぐに信組スタート 小野澤理事長「100周年めざす」
2023.09.19 18:10
ゆきぐに信用組合(新潟県、小野澤一成理事長)が9月19日、塩沢信用組合から名称を変更し誕生した。当日は、新潟財務事務所で青木均事務所長が小野澤理事長に定款変更認可書を手渡した。営業地区は小千谷市と十日町市全域、長野県栄村へ拡大する。地盤である新潟県魚沼地域と合わせて「ゆきぐに経済圏」構築を目指す。
また、各店でセレモニーが行われ、本店では関係者がクラッカーを鳴らして門出を祝った。来店客の寄せ書きを集めた「雪の結晶」作りや抽選会も開催。

午後には、小野澤理事長らが引率し、新潟県内8信組と福島県商工信用組合、大東京信用組合の取引先など計510人で2泊3日の「飛鳥Ⅱチャータークルーズ」(新潟~函館航路)の旅に出発した。

小野澤理事長インタビュー
――スタートした感想は。
「当地は文字通り雪国。われわれ年配の人間と違い、若い世代は雪国という言葉にワクワクするようだ。内外に明るい姿を示したい。シンボルマークは雪の結晶をイメージした。3月に創立70周年の節目を迎えたが、次は100年信組を目指す」

――名称変更と営業地区拡大に至った経緯は。
「3年前の総代地区会議で、2地区の総代から『塩沢という名前は変えないのか』『営業地区の変更は可能か』という質問が出た。当組合の組織運営は総代、組合員の声に支えられている。営業地区拡大は総代のご要望による」
――長野県栄村を営業地区にした理由は。
「新潟県の津南町と栄村は同一生活圏で、住民同士が日ごろから往来している。栄村の住人へ当組合を紹介できないのかとのご質問があった。栄村は人口約1600人で、金融機関は農業協同組合と郵便局しかない。過疎の村とはいえ、村民を金融難民にしてはならないという思いだった」
「当組合は地元で金融難民、金融弱者を出さない『金融包摂エリア』を作ることを基本方針としている。経営戦略でいう経済合理性や生産性という概念とは逆の考え方だ。新たに支店を出す考えはないが、営業地域となった自治体と調整し、役場や公共施設の空きスペースなどを利用させてもらい、定期的に出張相談会などを開きたい」
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