北洋銀、「食の残りもの」活用で商談会 飼料製造業者とマッチング

2022.10.26 18:05
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商談するタイセイ飼料の境田取締役営業部長(左から2人目)と札幌第一製菓の一戸副社長(右端、10月26日、北洋銀帯広中央支店)

食品の製造や出荷への工程で出る「残さ(残りもの)」の活用を支援しようと、北洋銀行は10月26日、帯広中央支店(北海道帯広市)で、取引先事業者同士の商談会を開催。畜産や酪農向け飼料用の素材調達拡充を目指す「タイセイ飼料」(北海道音更町)社に対し、道内の食品・菓子メーカーなどが自社「残さ」の特徴などをアピールした。


10月27日まで開かれ、道内の農協も含む計13社・団体がタイセイ飼料とそれぞれ30分間、対面かオンライン環境で商談。北洋銀の食品残さの商談会は今回が初。


タイセイ飼料は、家畜の成育に不可欠な成分を網羅し、十分に含ませた「TMR発酵・混合飼料」の製造に注力。発酵させるなどした後に牧草や穀類と混ぜる食品副産物の確保を検討しており、その候補が「残さ」。北洋銀が残りものの活用や処分に課題を抱える事業者に提案し、商談会が実現。候補に挙がった残さは、野菜の規格外品や加工で出た皮の部分、おから、ジュース製造時の搾りかすなど。


商談会に出席したタイセイ飼料の境田亮介・取締役営業部長は「飼料は、畜産業者や酪農家の希望に合わせ作る必要があり、成分や量、価格などでメリットのある素材を探している」と。


きな粉菓子の残さで商談に臨んだ札幌第一製菓の一戸誠・副社長は「製造工程に戻せるもの以外は廃棄してきた。商談会の形で活用を提案するのは今回が初めての機会」。


北洋銀では「こうした機会を設けることで、残さ活用の選択肢を広げたい」(地域産業支援部)と話している。

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