「あらゆる措置 排除せず」 政府・日銀 為替市場けん制
2022.09.08 18:08
財務省、金融庁、日本銀行の3者は9月8日16時45分から、急速に進む円安を受け、財務省内で「国際金融資本市場に係る情報交換会合」を開いた。会合後のぶら下がりで神田真人・財務官は記者団に対し、「明らかに過度な変動。あらゆる措置を排除しない」と話した。
会合の出席者は、神田真人・財務官、中島淳一・金融庁長官、内田真一・日銀理事ら。30分程度行われた。
神田財務官のコメントは以下の通り。
「政府・日銀で高い緊張感を持って注視していく必要があることを確認した。この数日間では投機的な動きも背景に、一方的で急速な円安進行が見られる。明らかに過度な変動だと思われる。特に、9月6、7日の2日間で約5円も下落。ファンダメンタルズだけでは正当化できない。政府・日銀はこうした動きを極めて憂慮している。このような動きが継続すれば、あらゆる措置を排除せず、為替市場において必要な対応を採る準備がある」
3者会合の開催は6月10日以来。前回は、急速な円安に懸念を示す声明文を初めて出した。
足元の為替は、1ドル143円台で推移。9月7日には144円台後半まで下落した。6月に会合を開いた時点では130円台だったが、その後も円安が止まらない状況が続いている。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 北陸銀と北海道銀、営業支援システム導入 年18万時間の作業削減
- 金融界、「隠れリース」特定に本腰 27年の新基準適用迫り
- 群馬銀、ストラクチャードファイナンス3年5.7倍 RORA向上に寄与
- 金融庁、決算書入手方法を調査 地域金融の実態把握へ
- 広島銀、請求書業務のDX後押し 新システムで決済口座確保
- 京都中央信金、理事長に植村専務が昇格 白波瀬氏は代表権ある会長へ
- 固定型住宅ローン、金利〝決め方〟見直し機運 参照指標「再検討」も
- 地銀、外貨保険販売が36%減 24年度下期、10万件割れ
- 信金、店舗減少が小幅にとどまる 職員数推移との格差鮮明
- 地域銀・信金、NISA口座伸び悩む 3カ月の増加率1%