かんぽ生命、一時払い終身が50万件 個人保険をけん引
2024.11.22 15:09
かんぽ生命保険が1月に取り扱いを始めた一時払い終身保険の累計販売件数は、9月末までの9カ月で50万件を突破した。郵政民営化委員会が2023年10月に参入を認め、生命保険協会が「遺憾」との声明を公表した経緯がある。
1~9月の販売件数は51万5881件だった。四半期単位の推移は、1~3月期が16万4839件、4~6月期が20万5342件、7~9月期に14万5700件だった。7~9月期は、個人保険の新契約件数(約23万1000件)の約6割を一時払い終身保険が占めた。郵便局経由の販売が実績を押し上げている。
中間決算にも好影響を与え、24年4~9月期の年換算保険料は、前年同期比149%増の1130億円。トップラインに相当する保険料等収入は同72%増の1兆8879億円と急伸した。中間純利益は同24%増の628億円となり、通期業績予想の当期純利益を790億円から1200億円に上方修正した。
ただ、勢いが今後も続くかは未知数だ。日本郵政グループは9月27日、顧客の同意を得ず貯金情報を保険勧誘に活用した事例があったと発表している。再発防止体制の構築が終わるまで、保険や貯金などを営業する目的での郵便局への顧客誘導を自粛するとしている。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 金融庁、粉飾対策で「第2線」注視 営業現場と連携求める
- 3メガ銀、リアル接点拡充 三菱UFJ銀、20年ぶり新店
- 地域金融機関、地公体貸出 割れる戦略 金利上昇で見直し加速
- ブラックロック・ジャパン、国内初の外株アクティブETF上場 AI銘柄に投資、早期100億円へ
- 信金、増える金融・保険業貸出 融資需要低下が影響か
- 三菱UFJ銀、Netflixの独占放映で 独自調査を公表
- 住信SBIネット銀、住宅ローンアプリ1年 本審査9割超に利用浸透
- <お知らせ>「金融×スタートアップ Meetup」 ~スタートアップ支援の課題と在り方を考えるイベント~【参加無料】
- 常陽銀、〝100億企業創出〟に本腰 包括支援へ157社選定
- 大手生保、生成AIがアンダーライティング代替 事務職を営業へシフト