北洋銀、PIFで業務継続も支援 災害復旧資金を想定

2024.10.04 14:01
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契約記念書を掲げるよねざわ工業の米澤悟代表取締役(左)と白石中央支店の岡本亮支店長(本店)
契約記念書を掲げるよねざわ工業の米澤悟代表取締役(左)と白石中央支店の岡本亮支店長(本店)

北洋銀行は10月4日、コンクリートブロックの製造・販売などを手がける、よねざわ工業(恵庭市)と、ESG(環境・社会・ガバナンス)に加え、業務継続計画(BCP)対策資金もサポートする「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」(PIF)の契約を結んだと発表した。契約日は10月2日。資金使途は、運転資金および災害復旧資金(災害時にすぐに必要になる従業員への現金給与などを想定)。金額は1億円。


同PIFは、コミットメントライン(融資枠)として組成。通常は、経常運転資金枠の確保のために使われるコミットメントラインを、BCP対策資金にも活用するのは今回が初めて。


同案件では、よねざわ工業の企業活動によって引き起こされる環境・社会・経済に対する主要な変化(コア・インパクト)を「コンクリート製品製造における環境負荷の低減」と特定。環境配慮型製品の普及拡大や外部機関との共同による脱炭素製品の開発を進めていくことで、事業を通じて二酸化炭素排出量の削減と循環型社会の実現に貢献している点を評価した。


また、同行では同ファイナンスの特徴である継続的な対話や支援を通じてSDGs(持続可能な開発目標)達成への貢献を目指すなか、同社が2022年2月の大雪で建材工場が1年間、操業停止に陥り、その経験から重要製品・業務を継続するためのBCP対策を見直していることを聞き取り。


同社は、自社だけでなく100社以上の取引先と連携しながらサプライチェーンの維持などを模索。そうした企業の事業継続を後押しすることは、地域の環境などにポジティブなインパクトを与えると判断。PIFをBCP対策の資金にも活用することや、安定した資金の調達手段としてコミットメントライン方式にすることを決めた。

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