りそな銀、相談特化型「りそな!n」展開へ マスリテールとの接点づくり強化
2024.09.09 18:00
りそな銀行は、「金利ある世界」を迎えたマスリテール戦略として、2024年下期から20~40代向けの相談特化型拠点「りそな!n(イン)」を展開し、新たな顧客との接点づくりを強化する。第1号店は24年中に奈良県下の商業施設に開設し、25年春には東京の商業施設内にも出店する。岩永省一社長が9月3日、本紙インタビューで表明した。
りそなグループはリテールNo.1を目指して国内の有人店舗数818カ店(24年3月末)を有する。同行はその中核をなし、スタンディングオペレーションや営業時間の拡大、土日祝日もフルスペックで金融相談に対応する「セブンデイズプラザ」を展開するなど、効率化と顧客ニーズへの対応を進めてきた。
りそなアプリなどでネット取り引きが拡大しても対面取引を希望する顧客は約50%と高い。若年層においては金融に限らず、趣味や健康、マイホーム、生活、仕事、人生設計など非金融分野の相談事を「信頼できる専門家にしたい」というニーズがある。「りそな!n」は「あなたの今日に価値ある発見を。新しい明日をより豊かなものに」をコンセプトに、金融にこだわらず顧客に役立つ様々な情報の発信基地を目指す。
出店はショッピングモールや駅ナカなど人が集まる新しいエリアが中心。営業は平日・土日。時間は10時~18時で、スタッフ5~6人体制で土日も対面相談を行う。業務内容は、外部パートナーの協力も得たコンサルティングや各種セミナー・イベントの開催。金融はサービスメニューの一つと位置づけ課題解決に欠かせないものとの気づきを促す。口座開設などの事務処理はATMやタブレット端末などデジタルで対応する。
名称は「りそなに入っておいでよ」――という意味。銀行店舗の敷居の高さを感じさせないカジュアルな構えで外観で、セミナーエリアとコンサルティングブースを中心にレイアウト。「!」マークには「驚くような発見に出会える場所」という思いが込められており、「提供するコンテンツの充実が成功のカギになる」(岩永社長)という。
同行では、立地場所や来店客層によって、店舗のレイアウトや提供サービスは柔軟に変えていく方針で、25年度上期中までに10カ店程度の開設を目指す。
※この記事は2024/10/15にfree記事に変更しました。