伊予銀、コンタクトセンター運用強化 組織変革で生産性向上へ

2024.09.09 04:50
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コールセンター業界の現実と理想
コールセンター業界の現実と理想

伊予銀行は、コンタクトセンター全体の組織力強化と生産性向上に向けた施策を進める。顧客からの問い合わせに対応するオペレーターとスーパーバイザー(SV)の負担軽減などを狙いに、組織変革を推進。紙マニュアルのデジタル化といった効率的な運用に向けても本腰を入れていく。


コールセンター業界をめぐっては、オペレーターに多くの問い合わせが集中し、SVは複雑な案件への対応など業務負荷が課題になっている。顧客自身による疑問の自己解決が進み、オペレーターの負担を減らすことで、従来SVが担っていたナレッジ(知識・経験・情報)の作成をオペレーターが担当。SVの負担軽減だけでなく属人化していた知識の共有で、組織力向上につなげる狙いがある。


その第一段階となる顧客による疑問の自己解決を進めるため、Helpfeel社(京都府)のFAQ(よくある質問)システムを導入した。同社の特許技術「意図予測検索」で検索性能が高まり、ユーザーが回答ページにたどり着く「ページ到達率」が改善。到達率は導入以前の50%から足元で70%まで高まった。


コンタクトセンターの組織力強化に向けては、同社の「ヘルプフィール コセンス」を活用。ドキュメントをベースに安定した運営体制を構築するための情報共有ツールで、オペレーターが問い合わせを受ける度にナレッジを書き込むことで参画意識が高まる。ビジネスマーケティング部では「応対品質の均一化とCS(顧客満足)向上につながれば」との期待を寄せる。


先行的にお客様サポートセンターで取り組みを進め、今後は400冊超に上る紙マニュアルの電子化にも着手する。2025年春に予定されているコンタクトセンター全体の拠点集約化を機に、電話受付センターなどにも同様の施策を広げていく考えだ。


※この記事は2024/10/11にfree記事に変更しました。

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