北国銀、独自開発ATMを初公開 22年12月の本格稼働めざす
2021.11.18 17:50
北国銀行は11月18日、日本アイ・ビー・エムと共同開発した独自ATMの試作機を報道陣に公開した。今後は社内での試行を通して操作性などを改良し、2022年12月の本番稼働を目指す。現在の機能は出金に限定されるが、機能拡張も検討していく。
大きさは既存ATMの約3分の1。内部の現金ユニットなどをコンパクトにしてコストを従来の2分の1程度にした。筐体には石川県産の能登ヒバや杉を採用。地元の家具製作業者と協力して、木の温かみを感じられるデザインにした。
現時点の機能は同行キャッシュカードによる9万9000円以下の出金のみ。本番稼働後も当初は出金機能に留まる可能性もあるが、インターネットバンキング(IB)と同じ画面を採用しており、IBで可能な住所変更や投資信託取引などへの対応も視野に入れる。他金融機関カードやスマートフォンを使った取引も検討する。
内製化によってコストを削減するだけでなく、「柔軟、スピーディーに機能拡張できる」(新田晃久執行役員)メリットが生まれる。新型ATMの位置づけは、IB(デジタル)と窓口(アナログ)の中間のチャネル。独自のEC(電子商取引)モールと連動すれば、パソコンの操作に不慣れな人でも行員のサポートを受けながらデジタルの利点を享受できる。
12月には本店営業部にも試験的に設置して顧客にも利用してもらう。改良を進め、22年12月以降、順次全店に配備する予定。既存ATMと併用するが、キャッシュレス化の状況をみながら、中長期的には独自ATMへの移行も検討していく。
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- MUFG、大谷翔平選手との契約が終了 ブランドパートナーとして6年間
- NTTドコモ、銀行業参入に結論出ず 前田社長「なんとか進めたい」
- 自民党、郵政民営化法など改正案 上乗せ規制の文言修正 「速やか」から「3年ごと検証」へ
- 地域金融機関、福利厚生支援に熱視線 職域基盤の構築見据え
- 信金、保証システム刷新へ 審査申し込みに紙不要
- やさしいニュース解説 証券口座の乗っ取り、隙を突く新たな不正手口
- 大手行、中途採用で営業力補強 地銀・信金から流出も
- MUFG、マイボトルの利用促進 ペットボトル1万4500本削減
- 常陽銀、手形帳などを等価買い戻し 法人決済デジタル化促進
- 高知銀、シニアへ業務委託拡大 人手不足解消に一手