マイナス金利解除で円安進行、150円台 日経平均は4万円回復
2024.03.19 18:20
日本銀行のマイナス金利政策解除を受け、19日の東京金融市場も反応した。金融政策の正常化に踏み出したものの、当面は緩和的な環境が続くとの見方から為替は円安が進行し、株価は続伸した。
日銀は19日、17年ぶりの利上げや上場投資信託(ETF)の買い入れ終了などを決定。市場では日銀の政策変更を織り込む動きが進んでいたことに加え、植田和男総裁が同日の会見で、「当面、緩和的な金融環境が継続すると考える」と述べたことから、円安・株高の流れが強まった。
外国為替市場でのドル円相場は円が弱含み、節目の1ドル=150円台をつけた。午後5時時点では前日の同時点と比べ1円14銭円安の1ドル=150円26銭近辺で推移している。米国の利下げペースが緩やかで内外金利差縮小に時間がかかるとの観測も円売りを誘った。
株式市場では、日銀の発表後に日経平均株価が上昇に転じ、前日より263円16銭(0.66%)高い4万3円60銭で取引を終えた。終値では6日以来、約2週間ぶりに4万円の大台を回復。前日の大幅上昇で利益確定の売りもあったが、円安を受けて自動車など輸出関連株を中心に買い注文が広がった。
また、国債市場では長期金利が低下(債券価格は上昇)。幅広い年限で買いが優勢となり、長期金利の指標である新発10年債の利回りは、一時前日より0.030%低い0.725まで低下した。