関係人口増加に期待 池田・広島サミット県民会議副会長
2023.05.23 04:50
サミット開催は広島へどのようなインパクトを与えるのか。広島サミット県民会議の副会長を務める池田晃治氏(69歳、ひろぎんホールディングス会長)に今後の広島経済や金融界の役割などを聞いた。
サミットを開催できた意義は。
「開催地となったことで、世界レベルの会議ができる場所だと認知された。ホテルやメディアセンターなどのハード面と、それを運営できるノウハウが蓄積され、今後のMICE(ビジネスイベント)誘致へ期待がかかる。世界中に広島が発信されたパブリシティー効果も大きい。原爆投下から見事に復興した広島には、原爆ドームや宮島という世界遺産がある。豊かな食文化や瀬戸内の風光明媚な景色とあわせて、注目が集まることを産業界は期待する」
金融界の役割は。
「交通規制に伴う出社制限やクリーンアップ活動によって安全なまちづくりに協力してきた。広島を世界中へ発信できた好機を生かし、国境を越えて取引する越境EC(電子商取引)などの形で、地元企業の海外展開を支援したい」
今後の広島経済について。
「ものづくりを中心に発展してきた広島県は、サービス業のGDPが低いことが課題だ。サミットを契機に観光を中心としたサービス業の厚みを増していきたい。そのためには若い労働力が必要だ。地方で人口を増やすことは難しいが、観光客を中心に交流人口を増やしていき、地域と多様に関わる関係人口が増えることを期待する。恒久的な平和なくして持続的な経済発展はありえない。サミット効果を一過性のものに終わらせず、”オール広島”でおもてなしを継続する」
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