北洋銀、3期ぶり純利益減少 23年3月期決算
2023.05.15 20:50
北洋銀行は5月15日、2023年3月期決算を発表した。銀行単体で純利益が前年比5.1%減の105億円となり、3期ぶりの減益となった。
コア業務純益は、振込手数料引き下げなどによる役務取引等利益の減少、TSUBASA基幹系システム共同化による一過性の経費が発生したことから前年比14.3%減の188億円と2期ぶりの減益。経常利益は予防的引当により信用コストが増加したものの、有価証券売却益の増加などから前年並みの178億円を確保したが、純利益は若干の減益となった。
貸出金と預金および譲渡性預金の平均残高は、ともに14期連続で増加した。貸出金は年率で前年同期比3.3%増の7兆7322億円。道内の中小企業向け貸出が年率0.4%減少したが、住宅融資が年率4.7%増とけん引した。預金・譲渡性預金は年率で前年同期比3.9%増加し、10兆5446円となった。
24年3月期通期予想(銀行単体)は経常収益が1000億円(前期比3%減)、純利益が110億円(同4.6%増)の減収・増益を見込む。
減収は日本銀行特別当座預金制度に基づく特別付利を見込んでいないため、預け金利息が減少することが主な要因。一方、TSUBASA基幹系システム共同化に伴う一過性の経費と特別損失の計上がなくなることから、増益を見込む。