日銀静岡支店、13カ月連続「持ち直し基調」 県内の景気動向

2023.03.14 18:59
景気
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会見する小泉支店長(3月14日、日銀静岡支店)
会見する小泉支店長(3月14日、日銀静岡支店)

日本銀行静岡支店は3月14日、「最近の静岡県金融経済の動向」を発表した。県内景気は新型コロナや供給制約を受けつつも「基調としては持ち直している」と2022年3月以降、13カ月連続で判断を据え置いた。


個人消費全体では16カ月連続で「持ち直している」と評価。個別項目の「旅館・ホテルの宿泊客数」では、「人手不足等の影響を受けつつも緩やかに回復している」と判断を引き上げた。新型コロナ感染者減により高齢者の動きが活発になってきたことと、中国以外のアジア諸国からのインバウンド需要が回復してきたことなどを理由とした。


生産活動では「持ち直しの動きが足踏みしている」と22年5月以来、10か月ぶりで判断を引き下げ。個別項目では自動車で「持ち直しの動きが足踏みしている」、電気機械で「弱めの動きとなっている」といずれも前回より引き下げた。


県内金融機関の貸出約定平均金利(ストックベース=23年1月)は下落が続く。地方銀行・第二地方銀行では22年9月時点よりも0.021%低い1.298%、信金は同時点より0.005%低い1.293%に。


小泉達哉支店長は「住宅ローンを中心とした長期金利では引き上げの機運が高まる。企業借り入れで主に利用されている短期金利ではほぼ動きがないものの、県内金融機関のミドルリスクに対応するなどの取り組みで持ち直すこともありそうだ」と語った。

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