Siiibo証券、社債に「債権者優待」 発行体の自社製品を提供

2023.03.09 04:50
債券市場
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社債の優待商品のスマートIoT家電「SmartMat Lite」は、コピー用紙(左)や飲料などの日用品の残量を計測し、少なくなったらオンラインで自動再注文を行う

社債専門ネット証券のSiiibo(シーボ)証券は、オンラインで債権者優待付きの私募社債の起債を手掛けた。ベンチャー企業のスマートショッピングが2月、Siiibo証券の投資家と企業のマッチングプラットフォームを通じて発行。社債購入者のうち、希望者に対してスマートショッピングが展開するスマートIoT家電を提供する。


債権者優待付きの案件はSiiibo証券では初めて。同社はBtoC向けのサービスを展開している発行体は、「自社商品をそのまま優待品として使えるので向いている」と話す。発行体のニーズに応じて、社債活用の幅を広げていきたい考え。


これまで国内スタートアップの資金調達はベンチャーキャピタル(VC)などからのエクイティファイナンスが中心だったが、市場環境の変化などでデット性の資金調達手段が注目されている。Siiibo証券は勧誘先を50人未満に限定した少人数私募社債のスキームを活用し、スタートアップ、独自性を持つ地方の中堅企業などの資金調達を支援している。


同社で社債発行のために必要となるIR情報を掲載する企業数は87社。うち発行実績は10社、発行総額は約7億円にのぼる(同社自身の案件は含まない)。1億円を超過する案件も複数あった。取り扱い社債の実績として、金利は2~6.5%、年限2~4年。1口あたり金額は50万円から100万円のケースが多い。

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