セブン銀、ATM認証発行 QRで「なりすまし」など詐欺防止
2023.02.21 04:38
セブン銀行は2月20日、「ATM認証コード発行サービス」を開始した。アプリの初回利用時などに、ATM画面に発行するQRコードを読み取り、サービス利用者とスマホ所有者の一致を確認する。デジタルサービスの認証プロセスにATMというリアルのチェックを設けることで、詐欺やなりすましなどの不正を防ぐ。
インターネットバンキングやアプリでの電子決済サービスの普及に伴い、関連する不正が増加している。2022年の偽サイトで利用者から認証情報などを入力させるフィッシングの報告件数は、国内で前年比84%増の約97万件、不正送金被害額は同86%増の約15億円にのぼる。
顧客の口座情報を不正に利用し、他者が銀行アプリに登録してしまうと、金融機関側がなりすましを見抜くことは難しくなる。同サービスは言葉での伝達が難しいQRコードを採用。全国のセブン銀ATMからキャッシュカードと暗証番号を用いてQRコードを発行し、その場でアプリの読み取り機能を活用することでフィッシング被害を防ぐ仕組み。安全な本人確認を実現する。
同行は自社の銀行アプリと海外送金サービスの初回登録時に導入。今後は他の金融機関や事業者へサービスを展開する。初回登録だけでなく、新規振込先の追加など、不正送金が発生しやすいポイントにリアル認証を加えることで、セキュリティー向上を目指す。
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