琉球銀、8年ぶりにベア実施 中堅行員の賃金引き上げも
2023.01.19 19:34
琉球銀行は2023年度、基本給を一律に底上げするベースアップを実施する。15年以来約8年ぶり。経営陣が先行きを見越した対応で、物価高対策と職員のモチベーション向上が狙い。今後、労働組合と交渉の経てベアの引き上げ幅を確定する。
対象は行員約1400人。別途、中堅行員と、20代後半以降のリーダー行員の賃金引き上げも予定する。同行は以前から各階層で処遇改善を図っており、シニア層では18年に役職定年制を廃止し、若手層では20年4月に初任給の見直しを含む賃金を引き上げた。その他、家族手当の見直しなど諸手当を充実させている。一連の取り組みの結果、17年からの5年間の行員の平均年収は14.4%上昇となる。
同行の人事部は「沖縄県では賃上げの動きが出ていない。足元の収益環境は厳しいが、銀行がベアを実施することで、地域経済の全体に波及する呼び水にしたい」と語る。