日銀静岡支店、全産業DIが3ポイント改善 12月の企業短観調査
2022.12.14 19:07
日本銀行静岡支店は12月14日、静岡県の企業短期経済観測調査結果(短観)12月調査を発表した。全産業の業況判断DIが9月の前回調査から3ポイント改善し、マイナス2となった。
製造業全体では1ポイント改善しマイナス10に。食料品では物価高と消費節約などにより10ポイント悪化し、マイナス40となった。
非製造業では、不動産がイベント再開などを契機にコインパーキング事業が好調で15ポイント改善しプラス15。卸売が公共工事の建設資材発注増などで12ポイント改善のプラス6となった。燃料価格高騰を要因に4ポイント悪化し、プラス11になった運輸・郵便以外は維持または好転した業種が多く、全体では4ポイント改善したプラス5に。宿泊・飲食サービスは政府の旅行支援などで13ポイント改善したが、マイナス50と厳しい環境が続く。
また、10月の貸出約定平均金利(ストックベース)も公表。地方銀行・第二地方銀行で前月比0.003%マイナスの1.316%。信金も同0.001%低下の1.297%に。6月時点では地銀・第二地銀が1.334%、信金が1.31%で継続して低下。
小泉達哉支店長は「金利下落が続いているが、県内金融機関ではスタートアップ企業などへの前向きな〝ミドルリスク〟に対応している姿勢が見えており、今後、変化が生まれる可能性がある」と語った。
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 中堅の外資生保、乗合代理店からの要求に苦慮 変額保険手数料で
- 地域金融機関、半数の250機関が預金減 金利戻りパイ奪い合い
- 八十二銀、AIモデル開発50種に 投信販売モニタリングも
- 広島銀、金利再来でALM改革 各部門の収益責任 明確に
- 多摩信金、住宅ローン168億円増 業者紹介案件が4割強
- 金融庁・警察庁、URL貼付禁止案を軟化 銀行界から反発受け 不正アクセス防止で
- 横浜銀や静岡銀など20行庫、生成AIの実装拡大へ 検証結果・最善策を共有
- カムチャツカ半島付近でM8.7の地震 一部金融機関の店舗で臨時休業
- 金融庁、障害対応の強化要求 クラウド利用拡大で
- あおぞら銀の中野さん、金融IT検定で最高点 専門部門との対話円滑に