日銀、新紙幣の読み取りテスト公開 24年度上期改刷へ周知
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日本銀行は11月21日、国立印刷局東京工場でATMやレジなどを製造する金銭機器メーカーらが参加し、段階的に実施している新日銀券「読み取りテスト」の模様をマスコミ向けに公開した。改刷は2024年度上期を予定。「6月より新券の量産を開始するなど改刷に向けた準備は順調に進んでいる」(菅野浩之・発券局長)と発行に向けた進捗状況も明らかにした。
改刷は今回と同様、3券種(1万円、5千円、1千円)同時に実施した04年11月以来、約20年ぶりとなる。最先端の印刷技術を施して偽造抵抗力を高めつつ、誰でも分かりやすい「ユニバーサルデザイン」をより意識した図柄に仕立てた。
新紙幣のサンプル貸出など「金銭機器の開発・改修を着実に実施できるようにサポート」(菅野局長)することを目的とした「読み取りテスト」は1月に初回を実施し、今回が3回目。毎回、約30社・団体が参加。新券の量産が始まり、開発・改修した機器の機能・動作確認といった対応が多くのメーカーで本格化するなか、自社製品を会場に持ち込んで「テスト」する模様などを公開し、対応が求められる企業や国民への周知を図る狙い。
発行まで2年を切り、日銀は改刷に向けた情報発信を強化していく構えで、23年春には貨幣博物館と金融資料館で新券の展示を始めるという。
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