日銀金沢支店、北陸地区の景気判断据え置き 10月の金融経済動向
2022.10.05 17:53
日本銀行金沢支店は10月5日、北陸地区の10月の金融経済月報を発表した。全体判断は4カ月連続で「基調としては持ち直している」とした。
個人消費は前月と同様の「引き続き持ち直しの動きがみられる」と判断。百貨店では、9月下旬からの気温低下に伴い秋物衣料の売れ行きが活発化しているほか、催し物への好調な客足、インバウンド客による消費の増加などが目立った。スーパーマーケットでは、巣ごもり需要の低下や食料品の値上げによる購入数量の減少がみられた。
観光は、9月の連休で家族連れやツアー客が増加し、持ち直しの動きもみられた。また、「年末に向けて宴会の予約が入り始めている」との声も聞かれた。
前回、判断を引き下げた住宅投資も「弱めの動きがみられている」の判断を維持。持ち家の着工件数では、依然として前年割れが続いている。
小売業では、電気代など光熱費の値上がりに苦労している声があがっており、照明などを一部消すことで節電に努める動きもある。一方で、製造業などでは従来からの脱炭素の動きが奏功し、エネルギー消費を大きく抑える傾向にはないという。
吉濱久悦支店長は、最近の物価高について「慎重になる消費者は多いと思う」と前置きしたうえで、「販売促進の動きやスーパーマーケット、ドラッグストアなど業態間での競争により、経済全体として落ち込む状態にはまだない」と述べた。
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