岡山7信金、3年ぶりマッチング交流会 記者が理事長に密着
2022.09.15 11:51
岡山県内7信用金庫(おかやま、水島、津山、玉島、備北、吉備、備前日生)が集結する大規模なビジネスマッチング「岡山県しんきん合同ビジネス交流会」が9月14日に開催された。コロナ禍を経て3年ぶりにパワーアップ。7信金の理事長、役員を記者が追った。
「新たにニューノーマルゾーンを設けコロナ禍に対応した新サービスを扱う企業に出展してもらった。地元岡山県の活性化を目指し3年ぶりに開催できたことをうれしく思う」とおかやま信金・桑田真治理事長の挨拶でスタート。参加した約450社は3回にわたる個別商談会に向け準備に取り掛かる。同時に各信金の理事長は、動き出した。

「最近の出来はどうですかー?」と出展者に声をかけたのは吉備信用金庫の清水宏之理事長。16の業種に分かれたブースのうち“食”のエリアで、取引先のシャインマスカット生産者などと交流した。清水理事長は「取引先のことは把握しているが、実際会って話せるとさらに関係が深まる」と話す。
備前日生信用金庫の松本洋一理事長は、出展を呼びかけた環太平洋大学キャリアセンターなどに感謝を述べた。大学の参加は全体で13校に上る。副センター長の松下孝志さんは「大学が一堂に集まる貴重な機会。学校とのタイアップ商品や新卒採用の相談などを県内企業と話せれば」と語った。

津山信用金庫が市と共同出資して設立した地域商社「曲辰」もブース出展。曲辰の森廣秀章専務は「他社の様子を学べる良い機会。スーパーなどの量販店とつながり販路を拡大するチャンスにしたい」と話した。桑田理事長や備北信用金庫の岡田誠治理事長もブースを訪れるなど多くの信金が足を運んだ。

VR(仮想現実)の世界を体感したのは玉島信用金庫の宅和博彦理事長。取引先の「Japan360Tour」が提供する技術を体験して交流を深めた。出展者のそばには職員が寄り添い話し合いをサポート。「その場で商談を取りまとめたケースもある」(宅和理事長)という。

最後、実行委員長の高橋勝則理事は「商談回数は700に迫った。新たなビジネスチャンスが生まれるきっかけになれたら」と結び閉幕を飾った。出展企業がすがすがしい面持ちで帰るなか、職員らは「この後2時間は片付けやな」。気を引き締め持ち場に戻った。