アフラック、吉住副社長を降格処分 前職の経営責任で
2022.08.24 12:16アフラック生命保険は8月23日、吉住公一郎取締役副社長を降格処分とする役員人事を発表した。節税を目的とした「名義変更プラン」による販売を推進し、金融庁から業務改善命令を受けたマニュライフ生命保険の前CEOとしての経営責任を明らかにした形だ。
アフラック生命は、同プランによる販売を主導していた吉住取締役副社長に対し、取締役の退任と専務執行役員への降格の処分を下した。前職で受け取った退職金は、全額自主返納する。
また、アフラック生命の100%子会社「SUDACHI少額短期保険」では、勝矢宏取締役(マニュライフ生命の前専務執行役兼チーフ・ガバナンス・オフィサー)を退任処分とした。金融庁の業務改善命令において、名義変更プランの推進を黙認・看過していたと疑われる実態が認められるとの記述があったため。吉住氏と同様に、退職金全額を自主返納する。ただ、事実関係を鑑み、アフラック生命の常務執行役員としては留任する。
マニュライフ生命では、吉住氏らを含む旧経営陣が法人から個人への名義変更による節税を目的とした低解約返戻型の法人向け商品の開発、販売推進を主導。金融庁は、保険本来の趣旨を逸脱した募集活動を行っていると判断し、7月14日に業務改善命令を発出した。
マニュライフ生命では8月15日、業務改善計画を同庁に提出。その中で退任した役員の責任として、退職金の任意返還を求めていた。