MS&ADグループ、サイバー攻撃補償を下請けも対象 大手メーカー向け
2022.06.07 04:36
MS&ADインシュアランスグループは6月から、大手・中堅メーカー向けに、下請け企業がサイバー攻撃を受けた際の損害をカバーする新サービスの提供を始めた。従来のサイバー保険は加入先企業に補償が限られていたが、対象をサプライヤーまで広げて損害の拡大を防ぐ。
ランサムウェア感染などサイバー攻撃による被害が増加するなか、サプライチェーン全体のリスク対応が大きな課題になっている。3月には、トヨタ自動車の下請け企業が攻撃を受け、自動車生産が一時停止する事案も発生した。
そこで、グループの三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、メーカーとその下請け企業を包括的にカバーするサービスを開発した。
メーカー向けには、MS&ADインターリスク総研のサイバーリスク評価サービスを提供し、保険料を2割ほど引き下げる。下請け企業も、団体契約扱いの割安な保険料で加入できる。このほか、ウイルス対策ソフトも提供する。