南日本銀、公的資金完済へ減資 利益剰余金を確保
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南日本銀行は5月18日の取締役会で、公的資金150億円の完済に向けて減資する方針を決めた。返済に必要となる利益剰余金が確保できる見込みになったという。6月24日の株主総会にかけ、決議する。
正式に決まれば資本金と資本準備金をそれぞれ75億円ずつ減少させる。効力発生日は9月29日。減資後の資本金は133億5142万円で、資本準備金は42億5015万円になる。
公的資金の注入に伴って発行した優先株は整理回収機構が保有する。普通株に一斉転換されるのは2024年4月1日だが、同行は1年前倒しで完済を目指している。
同行の利益剰余金(単体)は09年3月期のマイナス50億円から22年3月期に163億円に回復していた。21年に鹿児島銀行や鹿児島県内信金などを割り当て先とする優先株85億円を発行。新型コロナウイルスの影響を受ける中小企業への資金供給力を高めていた。