日銀金沢支店、景気判断を下方修正 感染再拡大で19か月ぶり
2022.02.09 19:23
日本銀行金沢支店は2月9日、北陸地区の金融経済月報を発表した。全体の景気判断は前回判断の「持ち直している」から「持ち直しの動きが一服している」と下方修正した。全体判断の下方修正は2020年7月以来、19か月ぶり。
今回、主要判断7項目のうち、個人消費と生産の2項目を下方修正。住宅投資、設備投資、公共投資、雇用・所得、物価は判断を据え置いた。
個人消費は、「持ち直しの動きに一服感がみられている」と12か月ぶりの下方修正。新型コロナの変異株「オミクロン株」の感染拡大により、百貨店・ショッピングセンターは「来店客数が急速に減った」と、先行き不透明感が強まっている。宿泊・観光関連は、21年末までは回復傾向にあったが厳しい状況に逆戻りした。
生産の下方修正は19か月ぶり。受注の下振れなどで電子部品・デバイスが足踏み状態となっていることが主因。
同日会見した武田吉孝支店長は、「感染拡大が早めに落ち着けば、再び持ち直す可能性は高い」と述べた。