にいかわ信金、ATM利用限度額引き下げ 特殊詐欺被害防止へ
2022.02.09 18:53
にいかわ信用金庫(富山県、岸和雄理事長)は3月22日、高齢者を対象にしたキャッシュカードによるATMの利用限度額を引き下げる。特殊詐欺被害防止のため2018年からキャッシュカードによる振込制限(満65歳以上)を実施してきたが、利用額も制限して取り組みを強化する。富山県内の信用金庫では初の導入。
利用限度額は、これまでの1日100万円から20万円に引き下げる。対象となるのは、個人事業主を除く満70歳以上の顧客で、過去3年間キャッシュカードによる引き出し実績のない5400口座。
富山県内では、21年4月以降49件・総額1億円以上の特殊詐欺被害が発生しており、その多くが「キャッシュカード手渡し型」と呼ばれる手口によるもの。ATMで利用限度額まで、連日、口座から現金が引き出されるという被害が相次いでいる。
同信金の利用者で被害を受けた顧客はいないが、「高齢者を守らんなならん!」(同信金)との思いから自発的に導入に踏み切った。