マンスリーマーケット(8月) 米利下げ開始が焦点 ジャクソンホール会合で手がかりつかめるか

2025.07.28 04:30
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8月は米国の政治経済動向に注目だ。1日には各国に対する新関税率適用開始、12日には米中関税率引き下げの暫定期限を迎える。各国の関税交渉の進展には引き続き注目だ。


さらに、依然として米経済指標は底堅く、関税政策の影響は見えてこない状況であるため、8月発表の雇用統計や消費者物価指数(CPI)も注視したい。そのなかで、8月下旬にはジャクソンホール会合が控える。トランプ氏の利下げ圧力が徐々に強まるなか、パウエル議長が発するメッセージに注目が集まるだろう。緩やかな景気減速を前提に考えると、利下げに関する手がかりが出れば、株価上昇の材料となり得るとみている。



国内では、4~6月期の決算発表にも注目だ。関税の企業業績への影響が初めて確認できるタイミングとなる。依然マクロ環境は不透明であり、業績予想を切り上げる材料は少ないとみられるが、悪材料は株価・業績ともに織り込み済みといえる。極端に悪い結果でなければ、上値を追う展開も十分に想定できるだろう。


8月は海外投資家のホリデーシーズンでもあり、例年日本株は軟調に推移する傾向にある。


一方で注目イベントも豊富だ。材料を消化し、「夏枯れ相場」を打ち返すことができるか、注目したい。


SMBC日興証券 株式ストラテジスト 武田 信洋氏

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