日銀金沢支店、12月の北陸短観 前回調査より改善も先行き懸念
2021.12.13 20:17
日本銀行金沢支店は12月13日、12月の北陸短観(企業短期経済観測調査)を発表した。全産業の業況判断DIは前回調査(9月)から2ポイント改善し、「マイナス2」となった。「マイナス2」の水準になるのは8期ぶり。
製造業は、1ポイント改善の「プラス7」。非製造業は、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着いたこともあり、5ポイント改善の「マイナス7」となった。ただ、製造業、非製造業とも先行きには懸念が強く、3カ月先の見通しは全産業で1ポイント悪化の「マイナス3」だった。
同日、12月の北陸地区の金融経済月報も発表。全体判断は「持ち直している」で据え置き。個別項目も「物価」を「前年並みとなっている」から「上昇している」に修正した以外は据え置いた。
武田吉孝支店長は「感染症の落ち着きもあり、個人消費に明るさを感じる」としつつも、短観調査では新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」の影響が十分に織り込まれていない点に注意しておく必要があることを強調した。