九州経産局、価格転嫁テーマに研修会 地域金融機関向けに
2024.09.20 18:49
九州経済産業局は9月20日、福岡市内で地域金融機関対象の「価格転嫁サポート研修会」を九州財務局、福岡財務支局などと共催した。九州地区では初めてで、対面とオンラインのハイブリッド方式で実施。行職員や中小企業支援機関の担当者ら約100人が参加した。
経済産業省が設定した「価格交渉促進月間」(毎年9月と3月)の取り組みの一環。事業性融資に携わる営業店の渉外担当者らに価格転嫁に関する知識やノウハウを吸収してもらい、取引先企業の価格交渉を後押しする狙い。
研修会は、5本の講演で構成。「業種別支援の着眼点」と題して講演した金融庁監督局銀行第二課地域金融企画室の菊地勇貴専門官は、価格転嫁サポート時の留意事項について、事例を挙げながら説明。「中小企業の経営者は価格交渉に必要な根拠となる数値の算出ができず、なかなか動けない。数値の計算や説明資料の整理・作成などでサポートしてほしい」と要請した。
また、九州経産局産業部中小企業課取引適正化推進室の西尾雄二室長は「九州における取引適正化と価格転嫁促進に向けた取り組み」、同部産業課の岡田宏一総括係長は「賃上げ・生産性向上関連支援策」を、それぞれ紹介した。
福岡財務支局理財部の林秀憲部長は「研修内容を参考にしてもらい、さらに各金融機関のノウハウや経営資源を活用して、取引先の価格転嫁を進めてほしい」と話した。