広島銀、総額20億円のCVC設立 投資先と新事業創出
2024.07.31 19:38広島銀行は7月31日、総額20億円のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンドを設立した。地域活性化にイノベーションをもたらすスタートアップに出資するほか、投資先との連携で新事業創出や既存事業でのシナジー効果などを狙う。
CVCファンドの設立は初めて。ファンドの存続期間は10年。同行が有限責任組合員として出資し、広島ベンチャーキャピタル(広島市)が無限責任組合員として出資とファンドの運営を担う。
金融・非金融の両面で、投資先と協業する方針。街づくりや観光開発、デジタル技術の活用、持続可能な社会の実現などに向けて事業領域の拡大を目指す。
投資先はスタートアップを中心に、高度なソリューションにつながる技術やノウハウを持つ企業を検討する。1先当たり5000万円から1億円規模の出資を見込みで、「将来的に20から30社との協業につなげたい」(営業企画部)とする。
CVCは一般的に、投資リターンよりも投資先とのシナジー効果や新規事業に役立つノウハウの獲得を目的に設立される。新市場参入のリスクを軽減し、企業買収よりもコスト負担を低減できるメリットがある。