日銀鹿児島支店、南九州地区の6月短観 業況判断は前回維持
2024.07.01 18:55
日本銀行鹿児島支店は7月1日、6月の南九州2県(鹿児島、宮崎)の企業短期経済観測調査(短観)を発表した。全産業の業況判断DIはプラス15で、3月の前回調査と同じだった。
このうち製造業は前回調査比8ポイント改善のプラス12だった。「素材業種」が24ポイント改善のプラス12と好調で、輸出を含む海外向け製品や環境関連、個人消費関連の需要増加が製造業全体の押し上げ要因となった。
非製造業は3ポイント悪化のプラス17。一部完成車メーカーの生産停止による自動車販売台数の減少により悪化した。
人員の過不足を示す雇用人員DIは、全産業で3ポイント改善のマイナス44で、依然として人手不足は深刻。
同日の会見で矢野正康支店長は、企業の好調さが確認できたとし、「原材料やエネルギーなどのコスト高の下でも、価格転嫁や生産品の需要増加によって売上高や収益の良好な水準を維持している」と説明。先行きについては「個人消費の動向が重要」と話した。