北陸財務局、2月の景気判断を下方修正 能登半島地震が影響

2024.02.28 18:44
景気 調査・統計
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北陸財務局は2月28日、2月の北陸経済調査について総括判断をこれまでの「持ち直している」から令和6年能登半島地震の影響により「一時急速に悪化するなどその影響を強く受け、弱含んでいる」に下方修正した。下方修正は2022年2月以来24カ月ぶり。1月調査では前回判断との比較を見送っていた。


主要項目では「個人消費」「住宅建設」「生産」を下方修正した。「個人消費」は、観光産業の落ち込みが大きかった。


被害が大きかった能登地域の温泉地で多くの宿泊施設が休業しているほか、1月以降は北陸地方への旅行を控える動きもあり、被害が少なかった地域でも観光客が減少した。温泉地や観光地からは北陸新幹線の福井・敦賀延伸や、3月から始まる「北陸応援割」に期待する声が上がった。


百貨店やスーパーはインバウンド減少の影響もあったが、徐々に正常化に向かっており「地震直後の想定よりは持ち直し」(百貨店)の状況。


「生産」は能登地域を中心に地震による設備の損壊のために操業休止を余儀なくされた企業もあり、生産水準が低下した。「住宅建設」は住宅価格の高騰などで契約件数が減少。被災地復興に伴う資材不足による工期の遅延を懸念する声もあった。


先行きについては、復旧・復興の動き、各種政策や北陸新幹線延伸の効果もあり、持ち直していくことが期待されるが「引き続き地震の影響については十分注視する必要がある」とする。

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