マンスリーマーケット(3月) 日本株を取り巻く需給面の好材料が意識されそう
2024.02.26 04:30年始から日本株マーケットの好調さが続いている。3月についても注目イベントが多く、好環境が続くのではないかと期待する。日本株高を支えているのは需給の引き締まりが強まっていることが要因だ。
海外勢の見直し買いに加えて、日本企業による自社株買いの拡大、新NISAによる投資家層の拡大など話題に事欠かない。3月中旬にかけては春季労使交渉(春闘)の企業側からの回答が始まる。昨年以上の賃上げに現実味が出てくると、脱デフレを期待した海外勢の関心が一層高まろう。
日本企業は3月期末の会社が多く、期末配当の権利を確保する動きも強まりやすくなる。今年は税制優遇制度の拡大に伴い、例年以上にそうした動きが強まる可能性があるだろう。
中国では全国人民代表大会(全人代)が開かれる予定となっている。今回の注目も、厳しい状況が続く不動産セクターに対する支援策が示されるかどうかとなる。中国景気は同国でビジネスを行う日本企業の業績にも関わるだけに動向は無視できない。
米国ではFOMCへの関心が高いだろう。3月会合ではドットチャートと呼ばれる今後の政策金利見通しが示される。前回の昨年12月時に示した、2024年に3回の利下げを行うとした見通しに変化があるのかが注目されよう。
大和証券 日米株チーフストラテジスト 坪井 裕豪氏
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