五島久・全国地方銀行協会会長 「地域社会における地方銀行のさらなる存在価値の向上を」
2024.01.01 04:55.webp)
今年度、全国地方銀行協会は、「地方銀行の健全な発展を通じて金融経済の伸長に寄与し、もって公共の利益を増進する」という設立目的のもと、会員銀行における「地域社会が豊かになるための取り組み」「会員銀行の健全な成長に資する取り組み」「新しい価値の創出に向けた取り組み」の3つの取り組みを積極的に支援してきた。本年も、これら3つの取り組みを着実に進める。
「地域社会が豊かになるための取り組み」については、お取引先の成長に向け、収益力の向上や事業承継、デジタル化など、お客さまのニーズに応じた支援に加え、地域の持続的な発展のため、スタートアップ支援や、SDGs、地方創生にも積極的に取り組む。
個人のお客さまに対しては、お客さま本位の業務運営を徹底し、新たなNISA制度なども活用して、長期安定的な資産形成ニーズに対応するとともに、金融経済教育を通じた金融リテラシーの向上にも貢献する。協会事業として、研修用動画の提供や勉強会の開催等を行っており、今後も、会員銀行の取り組みを支援していく。
「会員銀行の健全な成長に資する取り組み」については、コーポレートガバナンスの強化や、金利上昇を見据えた市場リスク管理態勢の強化等を通じた経営管理の高度化のほか、行員の能力発揮を企図した人財育成やDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)への取り組みを進める。協会事業として、情報提供や取組事例の共有等を通じ、会員銀行の取り組みをより一層深化できるよう支援する。
「新しい価値の創出に向けた取り組み」については、新たなテクノロジーを活用し、お客さまへ新たな価値を提供できるよう努めている。
協会事業として、昨年より、「生活基盤プラットフォーム」の構築を検討している。全国各地に稠密なネットワークを持つ地方銀行が中心となり、安全・安心で利便性の高いインフラを提供することは、国民の皆さまの豊かな暮らしへのお手伝い、地方銀行ビジネスへのご理解にも繋がるものと考えている。
私ども地方銀行は、本年も、持続可能な地域社会の実現に貢献することで、地域社会における地方銀行のさらなる存在価値の向上に努めていく。
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