四国の4地銀、高級ホテル事業会社へ出資 魅力的な周遊観光促す
2023.12.15 19:20
四国地区の地方銀行4行(阿波、百十四、伊予、四国)は12月15日、四国電力を中心に事業会社と共同で設立する「合同会社四国まちづくり&おもてなしプランニング」に出資したと発表した。同社は香川県への高級ホテル誘致を進めており、4行が出資を通じて地域の魅力向上を支える。
同社は、JR高松駅や高松港に近接するサンポート地区でホテル施設の整備・所有を計画。香港を拠点に世界25カ国・地域で展開する高級ホテル運営会社「マンダリンオリエンタルホテルグループ」と協業し、国内で東京・日本橋に次ぐ同ブランド2カ所目として2027年夏の開業を目指す。
4行のほかは、サンケイビル、四国電力、四国旅客鉄道、竹中工務店、日本政策投資銀行が出資。出資額は非公表。百十四銀は、出資だけでなく「ホテルの内装や調度品、使用食材、宿泊客向けの観光や体験など、さまざまな面で地元事業者と連携する」(地域創生部)考えだ。

ホテルの名称は「マンダリンオリエンタル瀬戸内」。地上13階建てで、客室数は92室を見込む。また、アートの島として観光客から人気が高い直島に古民家風ホテル(22室)も整備する計画。高松市と直島のホテルを拠点に、四国や瀬戸内の魅力を感じる周遊型観光を促す。
香川県の池田豊人知事は、「交流人口の拡大や四国における中枢拠点機能の強化が図られ、県全体の経済活性化につながる」とコメントを寄せた。