南日本銀、日本公庫3支店と連携 事業承継を軸に支援展開
2023.10.26 09:41
南日本銀行は10月25日、鹿児島県内の日本政策金融公庫3支店(鹿児島、鹿屋、川内)と事業承継に関する連携協定を結んだ。小規模事業者の廃業率を抑えるのが狙い。
同行は後継者不足に悩む取引先に日本公庫の無料サービス「事業承継マッチング支援」を案内。サービスへの登録支援を日本公庫が担い、取引先と承継希望者を引き合わせる。必要に応じて、取引先への専門家紹介や事業承継に必要な資金の協調融資なども行う。
同日に行われた連携協定の締結式で、同行の田中暁爾頭取は「事業者が円滑な事業承継を行い、次の世代に引き継ぐことができるよう支援を行っていく」と強調。日本公庫鹿児島支店の前田美幸支店長は「地域で必要とされる事業をつなぐため、南日本銀行とタッグを組み全力で取り組んでいく」と応えた。
同行は営業統括部内に「創業・事業承継支援グループ」を7月に新設し、2人の専担者を配置した。専担者は、各営業店から集まった事業承継に関するニーズや課題を取りまとめるほか、日本公庫とノウハウの共有や情報交換なども行っていく。
鹿児島県内における日本公庫の「事業承継マッチング支援」への登録は、2021年4月から23年8月末までの累計で譲渡希望72件、譲受希望69件。
後継者不足により事業承継ニーズが高まっていることなどから、日本公庫鹿児島支店は9月27日に奄美大島信用金庫や奄美信用組合などとも事業承継に関する連携協定を結んでいる。
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