鹿児島興業信組、創立70周年で初商談会 よろず拠点にノウハウ学ぶ
2023.07.27 21:25
鹿児島興業信用組合(鹿児島県、滿田學理事長)は7月27日、取引先向けの商談会を初開催した。5月に迎えた創立70周年記念事業の一環。鹿児島県よろず支援拠点が協力した。
商談会は参加費無料で、持ち時間は1社50分。食品関連の取引先7社が参加し、バイヤーに自社商品をアピールした。商談中には、各社が持ち寄った商品の試食会もあった。同信組の鞘脇賢一常務は「鹿児島は一次産業の宝庫。質が良い商品や食べ物の販路を拡大するお手伝いができれば」と狙いを話した。
今回の商談会は創立70周年を踏まえ、営業部が「取引先に一歩踏み込んだ支援がしたい」と企画。だが、同信組は商談会のノウハウがなく「ニーズに合ったバイヤー探しや段取り方法が分からなかった」(営業部)という。
そこで、取引先への同行訪問や個別相談などで連携する鹿児島県よろず支援拠点に相談。森友伸和・チーフコーディネーターがバイヤーの選定に協力し開催に至った。森友氏は過去に「ご当地プリン」を販売するなど小売業での経営者経験を持つ。
同信組は、よろず拠点と連携して今年度中に2回以上商談会を開きたい考え。来年度以降も継続し、開催規模や対象業種も拡大する予定だ。
バイヤーから販売戦略アドバイス
商談会に参加した精肉販売などを行う1129(いいにく)社の大隣佳太代表取締役は、黒毛和牛を使ったビーフジャーキーなどを売り込んだ。合計6商品で見積もり書の提出が決まり「最高です。商談会を開いてもらえるのはありがたい」と満足していた。
居酒屋経営者の亀澤良太代表は初の商談会に臨んだ。焼き鳥の調味料として使っている自前の「スパイス塩」をPR。バイヤーであるアシストプラン社の吉﨑研一取締役から、卸価格の注意点や販売戦略のアドバイスを受けていた。亀澤氏は「パッケージデザインなどで課題が見つかって良かった」と手ごたえを話していた。
商談会では「商品増産に向けて設備投資を検討したい」と話す事業者もおり、同信組は融資や補助金申請支援などファイナンス面でもサポートする。
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