鹿児島信金、商議所と連携し創業支援 研修会に職員派遣
2023.05.29 21:23
鹿児島信用金庫(鹿児島県、中俣義公理事長)は5月29日、霧島商工会議所(霧島市)が主催した創業希望者向けの研修会に協力する形で職員を派遣、事業計画書の書き方や補助金の活用方法などの解説を行った。商工会議所と創業をテーマに連携するのは初めて。
派遣されたのは、企業サポート部の職員と国分支店の営業担当者など4人。飲食店やデザイナーなどの開業を目指す11人に情報提供した。同会議所中小企業相談所の横井竜也指導員は「経営者保証など融資に対する質問では、金融機関の考え方を説明していただけた」と連携に手応えを感じていた。
同信金は、創業希望者に対する支援を強化している。本部主導でセミナーや相談会を開催し、創業ニーズを発掘。外部機関との連携も深めており、特に商議所とは、創業に関する業務提携を結ぶことも視野に入れる。
創業支援を強化する背景には、鹿児島県内の事業者数が年々減少していることがある。出口浩理事・企業サポート部長は「地域に根差した信金として、伴走的な支援で貢献したい」と意気込む。
創業支援では、商品開発や市場規模の調査など創業希望者が事業計画書を作成する段階からサポートすることに重点を置く。企業サポート部が開催するセミナーや相談会に参加した創業希望者を営業店担当者につなぎ、伴走支援も行う。また、同信金が取引先などに商品の売り場を提供する「チャレンジマーケット」などへの出店も促し、事業を起こす前に販売手法などを学んでもらう機会も提供していく。
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