「アプリ 1000万DLめざす」 南・りそなHD社長
2023.05.29 20:00
公的資金注入から5月で20年の節目を迎えた、りそなホールディングス(HD)。デジタルトランスフォーメーション(DX)などに積極的に取り組み、新たな顧客基盤を着実に築いて「リテールNO.1」の実現へ加速する。2023年度から「金融+で、未来をプラスに。」をパーパスに新中期経営計画を始動させた南昌宏社長(57)に現状や展望を聞いた。
ーー公的資金注入から20年経つ。
「株主や地域の皆さまの支援があって今日のりそなグループがある。今こそ真のリテールナンバーワン実現へ新たな挑戦を始めるタイミングだ」
ーー新中計について。
「我々の稼ぐ力、稼ぎ方と、それを支えるこれまでの仕掛け、業務プロセス、システムなど次世代モデルを支える仕組みを構造改革していく。もう一つは、事業や資産の循環、情報産業革命、脱炭素、サステナビリティなど、お客様の困りごとやニーズにしっかりと向き合い解決していく」
ーーDXの取り組みは。
「前中計で金融デジタルプラットフォームに目鼻がついた。スマートフォンアプリは約765万ダウンロード(DL)になる。24時間双方向につながる価値を一層高め、中計期間に1000万DLを目指す」
ーー信託機能をどう活用する。
「信託・不動産併営のリテール金融グループというのが我々の大きな強み。当行の顧客基盤は1600万人、50万社。お客さまの金融行動は法個人とも、日常の金融はデジタル化していくと思うが、今一度、信託の持つ力を基軸にリアルとデジタルを一体化してコンサルティングビジネスを強化する」
ーー資産形成に関してはどうか。
「貯蓄から投資への流れのなかで、アセットマネジメントは重要。当行の預かり資産残高は約2兆円だが、積立型商品の利用は約20万人とまだ少ない。長期・積立・国際分散という基本方針をしっかり根付かせる。50年以上培った企業年金の運用力を生かし、グループアプリに特別な商品・サービスを追加したい」
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 中堅の外資生保、乗合代理店からの要求に苦慮 変額保険手数料で
- 八十二銀、AIモデル開発50種に 投信販売モニタリングも
- 広島銀、金利再来でALM改革 各部門の収益責任 明確に
- 多摩信金、住宅ローン168億円増 業者紹介案件が4割強
- 金融庁・警察庁、URL貼付禁止案を軟化 銀行界から反発受け 不正アクセス防止で
- カムチャツカ半島付近でM8.7の地震 一部金融機関の店舗で臨時休業
- 金融庁、障害対応の強化要求 クラウド利用拡大で
- 地域金融機関、半数の250機関が預金減 金利戻りパイ奪い合い
- あおぞら銀の中野さん、金融IT検定で最高点 専門部門との対話円滑に
- 信金界、「ことら送金」240信金に拡大 周知姿勢で温度差も