大牟田柳川信金、地域連携で高齢者支援 役職員が認知症サポーター

2023.05.26 21:10
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学習療法について説明する公文教育研究会学習療法センターの担当者(5月20日、大牟田文化会館)

大牟田柳川信用金庫(福岡県、柗原誠理事長)は、地域と連携した高齢者支援に力を入れている。ほぼ全ての役職員が認知症サポーターとして必要な知識を習得し、認知症の来店客への応対を強化。また、認知症による徘徊で行方不明になった高齢者の情報を共有する筑後地域の施策に参画している。


同信金は地域で高齢化が進むなか、地域貢献の一環で「高齢者支援」を重視し、2021年度~23年度の中期経営計画に盛り込んだ。


認知症を患う顧客への接遇力強化のため、21年10月から役職員の認知症サポーター養成を本格化。自治体の関連組織から講師を招き、役職員は認知症の症状や患者への対応法などを学んだ。


23年度までに各50人の同サポーターを養成。23年3月には役職員ほぼ全員となる約190人が同サポーターとなったことから、認知症を患う顧客の来店時には、どの職員も本人に不安を与えないよう接し、協力する外部機関への引き継ぎなどの応対が可能となった。今後、知識水準の向上に向けた取り組みを展開。「6月以降、サポーターとなって期間の空いた職員や新入職員を対象に要請講座を実施する」(業務部)方針。


自治体との連携では、保護を要する高齢者の情報を大牟田市や柳川市などと共有する取り組みに参加。営業店、渉外係が情報を把握することで早期発見につなげる。


また、地域住民への啓発活動を積極的に行う。5月20日、大牟田文化会館で「認知症予防セミナー」を開催。フコクしんらい生命保険などと共催し、約250人の参加者に公文教育研究会学習療法センターによる学習療法を紹介した。同部は「セミナー後、お客さまから寄せられた意見は好評だ。来年度以降は、他地域での実施も検討する」としている。



学習療法の体験コーナーを見学する柗原理事長(左から2人目、5月20日、大牟田文化会館)

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