(更新)日経平均が3日続伸、年初来高値を更新 8カ月ぶり2万9000円台
2023.05.01 16:07
5月1日の東京株式市場は3営業日続伸。日経平均株価の終値は前営業日比266円74銭(0.92%)高の2万9123円18銭で、年初来高値を更新した。2万9000円台の回復は2022年8月以来およそ8カ月ぶり。前週末の米株式市場が上昇した流れを引き継いだ格好で、為替相場のドル高・円安も追い風となった。
この日は高く始まり、午後に入っても高値圏で推移した。4月28日の米株式市場は堅調な景気指標を背景に経済の鈍化懸念が後退し、ダウ工業株30種平均は前日比272ドル(0.8%)高、ハイテク関連のナスダック総合指数は84ポイント(0.69%)上昇した。
一方、為替相場は先週末の日本銀行の大規模金融緩和政策の維持決定を受けて円安が進行。1日の東京外国為替市場は15時40分現在1ドル=136円90銭付近で取引されている。株式市場では円安で業績改善が見込める電気機器や機械、化学など輸出関連を中心に幅広く買われた。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは、4月28日の日銀会合で「当面は異次元緩和の継続が確認されたことが大きい」と話し、進行したドル高・円安が株価上昇の材料になったとみる。ただ、日経平均の2万9000円台は短期的に利益確定売りが出やすい水準とし、さらなる上昇については「米国サイドの要因が必要」と話した。