関西みらい銀、ふるさと納税で土地寄付 滋賀・湖南市に
2023.04.21 21:59
関西みらい銀行は、滋賀県湖南市に保有不動産を寄付したことで、4月21日に同市から感謝状を贈られた。企業版ふるさと納税を活用した寄付で、同県で初めて。市によると全国でも珍しいという。
市の依頼を受け、住宅街「サイドタウン」内の更地720平方メートルを3月に寄付した。もとは行員の福利厚生を目的としたテニスコートで、長年にわたって活用していなかった。自治会館に隣接し、夏祭りなどのイベント会場として地域に無償で開放していたこともあって売却せず、今回の寄付に至った。
ふるさと納税制度により、同行は土地の鑑定評価額の9割相当分まで納税額を減らせる。
市は今後も同地をイベント会場として使うほか、避難所としても活用。すでに防災倉庫を設置済みで、非常食や寝袋などを保管して有事に備える。
感謝状贈呈式で、生田邦夫市長は「承諾してもらった際、本当にいいのかなと驚いた。市は資金も土地もないため、涙が出るほど嬉しい」と感謝。同行の西山和宏社長は「当行は滋賀県がマザーマーケット。安心して住み続けられる住環境の整備に役立てるなら望外の喜び」と話した。