滋賀県信保協、22年度代弁4割増 企業訪問で抑制へ
2023.04.14 20:07滋賀県信用保証協会(西嶋栄治理事長)は、4月14日に2022年度の代位弁済が前年比43%増の34億円だったと発表した。23年度は実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資の返済本格化で倍増する見通し。積極的な企業訪問で代弁抑制に努める。
同協会の代弁は、リーマン・ショックの影響を受けた08年度(95億円)から19年度(17億円)まで減少傾向が継続。コロナ禍の影響があった20、21年度も、ゼロゼロ融資の効果で微増にとどまっていた。
22年度はゼロゼロ融資の返済が一部で始まったうえ、原材料費や人件費が上がったことで「息切れ倒産」が出てきた。23年度はゼロゼロ融資の返済が残高の約3割で始まるため、代弁は70億円に倍増するとみている。
同協会は代弁を抑えるため、融資の条件緩和や経営支援の専門家の紹介に努めている。22年度には、金融機関のプロパー融資がない、保証残高1億円以下などで管理が行き届いていない約500件を選定。「経営相談チーム」の4人が金融機関行職員との訪問を始めた。
総務企画部は「代位弁済の22年度当初見込みは60億円だった。支援活動の成果もあって抑えられたとみている」という。23年度は経営相談チームの1人を他業務と掛け持ちしない専任にするなど、代弁の抑制に力を入れる。
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 北陸銀と北海道銀、営業支援システム導入 年18万時間の作業削減
- 金融界、「隠れリース」特定に本腰 27年の新基準適用迫り
- 群馬銀、ストラクチャードファイナンス3年5.7倍 RORA向上に寄与
- 金融庁、決算書入手方法を調査 地域金融の実態把握へ
- 京都中央信金、理事長に植村専務が昇格 白波瀬氏は代表権ある会長へ
- 福井銀、野村証券と包括提携2年 預かり残高5000億円超
- 固定型住宅ローン、金利〝決め方〟見直し機運 参照指標「再検討」も
- メガバンク、上場廃止増えLBOローン好調 三菱UFJ銀は管理高度化
- 信金、店舗減少が小幅にとどまる 職員数推移との格差鮮明
- 地域銀・信金、NISA口座伸び悩む 3カ月の増加率1%