いまさら聞けない時事用語 オープンイノベーション
2023.04.16 04:30
自社のイノベーション(革新)のために、外部の企業・団体と連携し、新しいアイデアや技術を取り入れること。現代のように技術の変化が激しい時代に効果を発揮しやすい。反意語はクローズドイノベーションで、自社のリソース(経営資源)のみを活用してイノベーションを起こす方法を指す。後者は知的財産権を保護しやすい半面、革新的なビジネスや商品は生まれにくい。
国内の大手金融機関は、スタートアップ(SU)企業との連携を加速させている。2016年以降、メガバンクや生命保険会社がイノベーションラボを相次ぎ設立。ラボの直訳は研究室で、最新技術の情報収集やテクノロジーを活用した実証実験などを担っている。そのため、SUが集積する米シリコンバレーや東京・渋谷などに拠点を置くケースが目立つ。有望なSUを発掘し、出資や業務提携を通じて当該企業の技術を自社サービスに取り入れる事例が増えている。
定期的にアクセラレータープログラムを開催する金融機関もある。アクセラレーターは加速装置を意味する英単語。応募企業の中から有力ベンチャー企業を選定し、出資や協業を通じて成長の加速を後押しする。
非金融会社のサービスに金融機能を組み込むことを「エンベデッド・ファイナンス」と呼ぶが、最近は海外で「エンベデッド・フィンテック」という新語を耳にする機会が増えてきた。今後、銀行のさまざま業務にフィンテックを組み込むことで業務効率化を図る動きが加速する可能性がある。
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