近畿地区金融機関、入行庫式でトップが温かいメッセージ
2023.04.03 21:47
近畿地区金融機関は4月3日、2023年度入行庫者を迎える式典を催した。緊張した面持ちの新入生に入行庫を祝し、将来を嘱望する温かいメッセージがトップから贈られた。
◇滋賀銀行
高橋祥二郎頭取 必ず道は開ける
吉田松陰の語録に「黄霧四塞(こうむしそく)すといえども、上に蒼天なきにあらず」との言葉がある。仕事に悩み壁にぶつかっても、諦めず誠心誠意取り組めば必ず道は開け、結果が出ると信じて下さい。
心がけて欲しいことは三つ。①顧客や地域社会、株主はもちろん、上司や同僚にも誠実な対応で信頼を得て下さい。②ニーズに応えて自己実現を図るため、不断の努力をお願いします。③新たな創造と自身の成長のために何事にも積極的にチャレンジして下さい。
百三十三銀行と八幡銀行の合併により設立されて90年を迎えるが、ルーツは明治10年に遡る。2019年4月に開始した5カ年の経営計画では、顧客や地域社会の持続的な発展を企画する会社になろうとしている。
◇京都銀行
土井伸宏頭取 おおいに学べ
京都銀行に入行する皆さんに、3点話をします。①「おおいに学ぶ」――福沢諭吉が人の平等さを説いた「学問のすすめ」で、人には賢人と愚人があると言っている。その差は学びにある。銀行員として今後の活躍は、どれだけ学べるかにかかっている。自分への投資は決して無駄にはならない。②「積極果敢に挑戦する」。新人のよさは若さと積極性にある。失敗を恐れないこと。当行には、挑戦する風土とそれを後押しする環境がある。③「顧客を第一に考えて行動する」。変化・変革を促進するのは、議論からではなく利(公益)である。地域社会や顧客にとっての利とは何か、顧客のことを考えることが時代の変化に適合することになる。
京都銀行グループは、4月1日に新第一次中期計画をスタートさせ、新たな発展のステージに移る。皆さんが大きく成長することを願う。
◇関西みらいフィナンシャルグループ
西山和宏社長 地域貢献の大志持ち続けて
3点をお願いする。①いま皆さんは地域や社会に貢献したいという大志を抱いていると思うが、その思いをいつまでも持ち続けてほしい②その思いを実現するために修養を積んでほしい。本を読み世の中の情勢や動向を把握するなど、若い時に良い習慣を身につけることが大切③基本に忠実に。自分から挨拶する、時間や約束を守るなど両親や恩師から教わったことを忘れずに。
昨年はオンライン実施したが、今年は2年ぶりにリアルで開催。

◇南都銀行
橋本隆史頭取 高い目標へ本気の第一歩
皆さんに、私が大切にしている2点を伝える。1点目は、「失敗を恐れずチャレンジする」。新たなことにチャレンジすればきっと失敗もある。しかし失敗から得られるものは多く、その経験を次の成長への糧にして欲しい。
2点目は、「目標を持って、本気で仕事に取り組む」。目標を持つと日々の過ごし方が大きく変わる。明治時代の教育者、後藤静香氏の詩「第一歩」は、踏み出す一歩は同じでも、向かう「目標」の高さで「覚悟」が違うと諭している。皆さんが高い目標に向かって、第一歩を踏み出すことを期待する。
◇京都信用金庫
榊田隆之理事長 100年企業に相応しく
全職員で確認するこだわりが3つある。1つ目は「顧客本位」で、私たちは顧客の喜びの声を事業のゴールにしようと約束している。顧客に喜んでいただくことに集中しよう。2つ目は、「互いを思いやる、温かい社内ムード」作りで、特にこだわっている。互いに〝ありがとう〟と言える、対話を大事にする日本一コミュニケーションの豊かな会社を作ろうと言っている。3つ目は「自分(京信)らしさ」を大事すること。顧客が何を求めているか(喜ばれるか)をゴールにして、他の金融機関と同じものは目指さない。
京都信金は今年設立100周年を迎える。お金を融通するだけの金融装置ではなく、もっとヒューマンに、人間や事業、地域に向き合って、新しい価値を顧客と一緒に創っていきたい。100年企業に相応しい信用金庫にしたい。
◇京都中央信用金庫
白波瀬誠理事長 挑戦の先に成長とやりがい
地域商社「京都アンプリチュード」を昨年設立した。地域経済の活性化を狙いに新しい事業領域に取り組んでいる。日々変化する社会に対し、金庫も更なる変革・挑戦が求められている。
企業価値向上をもたらすのは人材である。職員本人の主体的、能動的成長を狙いに人材育成体制を抜本改革した。自ら学び、挑戦し、ともに成長する企業文化の醸成を図る。
新しい挑戦・チャレンジには、不安や困難もあろうが、それを乗り越えた時に成長、やりがいを感じる。謙虚に努力することが大切。今までお世話になった人への感謝を忘れず、信頼される社会人になることを祈念する。

◇大阪信用金庫
髙井嘉津義理事長 失敗恐れず、やってみる
未来にありたい姿を思い浮かべ、「今なすべきこと」「今取り組まなければならないことは何か」をわきまえて新生活を送ってほしい。時間をかけて経験と知識を身につけて土台を形成し、人間関係も構築してもらいたい。仕事も遊びも正しいルールの中で頑張り、失敗を恐れず、まずやってみることが重要。信用金庫は地域密着が本業。困っている人がいれば一緒に考え、行動することが求められる。
◇大阪シティ信用金庫
髙橋知史理事長 新たな魅力を発掘
社会人になり、3つのことを心がけてほしい。まず、仕事を通じて自分の新しい魅力を発掘してもらいたい。また、信頼される社会人に成長できるよう、顧客や地域からの信頼に応えてほしい。最後に、親や上司、先輩ら周囲への感謝を忘れずに。同期はライバルでもある。お互い切磋琢磨して成長してほしい。

◇尼崎信金
作田誠司理事長 地域への本気度を共有
3年におよぶコロナ禍で当金庫への期待の高さを実感した。この期待感は、当金庫の活動や本気度が地域・取引先にしっかり伝わっていることの証。こうした思いを皆さんにも共有してもらい、次の世代にしっかり伝えていきたい。