三菱UFJ銀・みずほ銀、実質6~7%賃上げ 満額回答で意欲向上へ
2023.03.28 04:50
三菱UFJ銀行とみずほ銀行は3月27日、2023年春闘で従業員組合の要求に対して満額回答し、実質6~7%賃上げすることを表明した。三菱UFJ銀は、定例給与と賞与を合わせた基礎年収を前年比2.7%引き上げる。31年ぶりの高水準となる。みずほ銀は、定例給与を一律で底上げするベースアップ(ベア)を8年ぶりに実施する。足元の物価上昇分を上回る水準で従業員還元することで、意欲を高め生産性向上につなげたい考え。
三菱UFJ銀は2年連続で基礎年収を増やす。総ファンドの一部を定例給与に配分することで、ベアも4年ぶりに実施する。契約社員にも物価上昇を上回る時給改定を行う。人事制度の運用を加味した昇給幅を含め実質5.5%引き上げる。今回は、春闘とは別枠で、21年からの3カ年の中期経営計画が順調に進んでいることに対する還元や人への投資の名目で、一人最大10万円の「変革・挑戦支援金」を支給する。対象は契約社員を含む約3.5万人。有償の個別プログラムも拡充し、リスキルを後押ししていく。これら全体で実質7%超の賃上げになるという。また、24年4月に入行する大卒初任給を5万円引き上げ、25万5000円にする。
みずほ銀とみずほ信託銀行は、2.5%のベア、定期昇給、人材投資を含め実質6%賃上げする。三井住友銀行は3月31日までに従業員組合からの要求を受けるが、経営側は実質7%の賃上げで回答する方針。
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