東北銀と北上信金、中小事業者支援で包括業務連携
2023.03.22 20:03
東北銀行と北上信用金庫(岩手県、木村幸男理事長)は3月22日、地元中小事業者の支援などについて包括業務連携協定を結んだ。東北銀が岩手県内の信金と業務連携するのは、2017年2月の盛岡信用金庫(浅沼晃理事長)に続き2例目。北上信金が地銀と業務連携するのは初めて。
連携内容は、地方創生に関わる取り組み、中小事業者への資金供給と本業支援、災害時の相互支援など。具体的な内容は今後、両者で協議する。
北上信金はコロナ禍に苦しむ飲食業者の支援のため、21年と22年の秋に全9カ店の駐車場を地元業者に開放し、業者が駐車場で弁当や総菜、菓子などを販売した。立地が良いため売れ行きも良かった。
同行はこの取り組みを評価。佐藤健志頭取が北上市出身という縁もあり、「一緒にやりませんかとお声がけをした」(佐藤頭取)という。
東北銀の取引先がJR盛岡駅構内で地域の物産する「マルシェ」を開催する際、北上信金の取引先に参加してもらうことも検討する。北上信金の木村理事長は「東北銀と当金庫は、中小事業者支援という意味で経営理念が同じ」と語った。
東北銀は21年7月にフィデアホールディングスとの統合協議開始で合意したが、22年2月に合意を撤回した。今後は単独経営路線、地域密着に重点を置くとしており、県内信金との業務連携はその一環と言える。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 中堅の外資生保、乗合代理店からの要求に苦慮 変額保険手数料で
- 地域金融機関、半数の250機関が預金減 金利戻りパイ奪い合い
- 横浜銀や静岡銀など20行庫、生成AIの実装拡大へ 検証結果・最善策を共有
- 金融庁・警察庁、URL貼付禁止案を軟化 銀行界から反発受け 不正アクセス防止で
- 七十七銀宇都宮法人営業所、東北へのつなぎ役に徹する 開設2年で融資170億円
- カムチャツカ半島付近でM8.7の地震 一部金融機関の店舗で臨時休業
- 三菱UFJ信託銀、低コストPEファンド 1~4号累計で900億円
- 信金中央金庫、栃木信金に資本支援 資本注入ルールを改定
- 北国FHD、次世代「勘定系」を外販 初期導入費ゼロで28年1月から
- 筑波銀美浦支店、競走馬への融資に挑戦 事業性融資11%超伸長