九州財務局、経済安保セミナー開催 技術の国外流出防止へ
2023.02.14 19:04
九州財務局は2月14日、熊本地方合同庁舎で「経済安全保障セミナー」を開催した。金融機関や一般企業、大学関係者などが会場に30人、ウェブで60人参加し、内閣府や財務省、公安調査庁の担当者などが国外への技術流出防止のための調査や手続きについて詳しく説明した。
内閣府経済安全保障推進室参事官補佐の布施貴史氏が経済安全保障の取り組みについて講演。「経済安全保障は国家の安全を経済面から守るもの」として、守るべき対象の広がりと対処すべき課題を背景に、経済安全保障推進法の内容と今後取り組むべき課題について解説した。
財務省国際局調査課投資企画審査室課長補佐の金子祐二氏は「対内直接投資審査制度」について説明。外為法で事前届け出の必要な業種として軍事転用が可能な汎用品の製造業やサイバーセキュリティ関連業種など該当する業種を示した。また、事前届け出を提出する必要がある事例やよくある質問などを紹介した。
その後、公安調査庁経済安全保障特別調査室長の近智徳氏が「経済安全保障の確保に向けて~技術・データ等の流出防止~」、熊本県警察本部警備部外事課課長補佐の柳瀬孝氏が「外国への技術流出のリスク」、財務省税関情報センター情報管理官の川俣和也氏が「経済安全保障に関する税関の取り組み」をテーマにそれぞれ詳しく説明した。