ウェルスナビ22年12月期、初の通期黒字 預かり資産拡大・コスト抑制で

2023.02.10 21:36
決算
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ウェルスナビの2022年12月期決算は、初めて通期黒字化を達成した。当期純利益は2億8968万円。預かり資産拡大による受け入れ手数料の拡大に加え、ボラティリティーの高い市場環境を受け、広告宣伝費などを抑えたことが要因となった。


ウェルスナビの純営業収益は前年同期比41.2%増の65億円。22年12月末時点の簿価ベースの預かり資産は同25%増の6502億円、運用者数は同12%増の35万6000人と拡大したが、成長ペースは不透明な市場環境から鈍化している。


22年9月に公表されたSBI証券、SBIネオモバイル証券との提携解消で運用者数は3000人減少。柴山和久CEOは「減少ペースは鈍化してきている。影響については足元では安定的になってきた」と説明する。一方で費用面では2社との提携解消を踏まえ、営業収益に占めるパートナーに支払うレベニューシェアは22年の17%から23年は10~12%台で推移する見通し。


24年からの新しいNISA(少額投資非課税制度)への対応を発表している同社は、今後、システム対応を最優先事項とする。広げてきた提携パートナー事業については、既存パートナーとの関係強化に注力。柴山CEOはパートナーとの連携強化について「それなりにシステムやオペレーション対応などのコストがかかってくる。マーケティングもシフトさせていく。そういったことを一緒に進めていくことが一番重要なポイントになっていく」と強調した。


金融市場の先行きを見通すことが困難であることから、23年12月期の業績予想は23年5月以降に開示を予定。22年10~12月期では簿価ベースで預かり資産約300億円、運用者数は7000人増にとどまった。廣瀬学CFOは同水準を下限とし「その上をどれだけ目指せるかというところで検討を進めていきたい」と述べた。

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