東京金融賞に6社、小池知事「いきなり世界目指して」
2023.02.07 04:50
「国際金融都市・東京」構想2.0を推進する東京都は2月6日、「東京金融賞」の表彰式を開催した。金融イノベーション・ESG(環境・社会・ガバナンス)投資部門の受賞企業計6社によるプレゼンテーションの後、小池百合子都知事によるトロフィーの授与が行われた。
金融イノベーション部門では、都民や都内事業者から募集した金融サービスにかかわるニーズ・課題をテーマに設定し、解決に資する金融事業者を募集。上位3社には賞金(最大1000万円)が授与される。26カ国108社の応募があり、1位には認知症などの高齢者向けプリペイドカードを発行するKAERU(東京都中央区)が輝いた。
ESG投資部門では同分野で普及を実践する金融事業者に加え、SDGs(持続可能な開発目標)経営に取り組む事業会社も対象。16カ国75社から応募があった。同部門を受賞した3社のなかで、特にグリーンファイナンスの取り組みにおいて優れた企業として、HAKKI AFRICA(東京都中央区)が知事特別賞を受賞した。
同社はアフリカにおいて、モバイル決済の利用履歴や売上データをもとにした独自スコアリングモデルを活用した中古車ローンを提供。環境問題への取り組みとして、2030年までにハイブリット車・EVへのファイナンス割合を70%以上にするほか、22年7月からガソリンバイクに代替されるe-バイクへの融資に注力している。
22年11月に策定した新スタートアップ戦略のキーワード”Born Global”を掲げる小池都知事は「国内で成功してから世界を目指すのではなく、むしろ、いきなり世界を目指していこうという大いなる志を持って進めていただきたい」とエールを送った。
◆両部門の受賞企業は以下の通り◆
<金融イノベーション部門>
1位 KAERU(東京都中央区)
2位 BetterData(シンガポール)
3位 ビー・インフォマティカ(東京都墨田区)
<ESG投資部門>
・HAKKI AFRICA(東京都中央区)※グリーンファイナンス知事特別賞
・OUI(東京都新宿区)
・sustainacraft(東京都千代田区)