北部九州の景気 「持ち直し」に引き上げ 福岡財務支局
2023.01.31 13:27
福岡財務支局は1月31日、北部九州の経済情勢報告を発表した。統括判断は、前回の「緩やかに持ち直している」から上方修正し、「持ち直している」に引き上げた。
主要7項目のうち、個人消費と雇用情勢を前回から引き上げた。生産活動と設備投資、企業収益、輸出は据え置き、住宅建設は引き下げた。
個人消費は、「持ち直している」とした。百貨店販売が水際対策の緩和により、インバウンド需要が増加。「12月の売り上げがコロナ禍前の8割以上まで戻ってきている」などの声がある。有効求人倍率は改善の動きが継続していることから、雇用情勢は「緩やかに持ち直している」とした。住宅建設は持ち家や分譲住宅が減少し、「前年を下回っている」とした。事業者からは、「資材価格の高騰による影響」「住宅ローン金利の上昇による購入意欲への影響が懸念」などの声が上がっているという。
先行きについて、渡辺輝支局長は「全国旅行支援やインバウンド需要の増加より、景気が持ち直していくことが期待される。ただ、物価上昇や中国における感染拡大、金融資本市場の変動などによる管内経済への影響を注視する必要がある」と述べた。
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