【人づくりのヒント】トレーニーで実践力磨く
2023.01.27 04:45
百五銀行・DX人材では複業型も
【名古屋】百五銀行は、実践力養成を目的に行内トレーニー研修を強化している。従来からある短期・長期の講座数を増やすとともに、2022年7月からコンサルティング能力向上を目指し試行開始した「法人中期トレーニー」では「行内複業型」を新たに取り入れた。特徴は、所属部署で勤務しながら月1回程度、本部各部で専門スキルの向上を目指す実践重視の内容。期間を3~6カ月程度とし、学んだ内容を現場で生かす取り組みだ。
同行では、支店長を対象とした審査や住宅ローン事務など、さまざまな階層や業務別のトレーニー研修を取り入れている。行内複業型は22年7月から3カ月、法人コンサルティング部で2人が受講する形で試行開始。所属店で担当する企業の事業承継やビジネスマッチングといった課題解決のためのスキル向上を学んだ。23年1月からは第2期生として新たに2人が受講する。
行内複業型のメリットは、学んだことを実践ですぐに生かすことができる点。本部で一日座学や専門知識を習得した後、翌日には所属部店で情報を共有、組織全体で学んだことを生かし活動できる。現場では課題や改善面を把握し次回の研修でブラッシュアップすることから、PDCAサイクルを回すことで能力向上につなげる。
期間を中期とした理由は、1日~数日といった短期の場合、人員も多く講義を実務に生かしにくい場合があること。また、長期の場合、人事異動の関係で異動から間もない行員は応募を躊躇(ちゅうちょ)するという課題があったため。
また、法人コンサルティング部での研修は役席者に対象を絞った。トレーニーへの応募が若手行員中心だったことから、30代後半が多い渉外役席の受講を意図した。10月からはDX人材の育成にも対象を拡大し、データ利活用の高度化を図るなど幅広いテーマで実施していく考え。若林夏樹・人事部人材開発課長は「頼りにされる銀行を目指し、今後も人材育成を強化していく」と意義を強調する。
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